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観客のクチコミで『バケモノの子』を大ヒットさせましょう

2015.6.1

201506_bakemononoko 『バケモノの子』©2015 THE BOY AND THE BEAST FILM PARTNERS
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 映画の"夏"が始まります。例年、夏作品は各社勝負作を競い合って華やかになりますが、今年は特に当たり年で、数年ぶりという実績のあるシリーズ物が大挙登場します。

 昨夜、六本木で試写があった『ターミネーター:新起動 ジェニシス』は、シリーズが始まって30年。圧倒的なファンの多い、映画界の宝物とも呼ぶべき特別なシリーズ物です。1・2作目の『ターミネーター』と『ターミネーター2』の世界が、あまりに魅力的に完成されていて、伝説の映画になりました。『ターミネーター』の生みの親、ジェームズ・キャメロンが監督を離れた第3作目は迷路にはまり込んで失敗。その3作目をなかったことにして、再度1・2の続編とした4作目も弾まず、失敗。伝説の『ターミネーター』シリーズももう終りかと誰もが思っていたところに、3・4もなかったことにして、新たに『ターミネーター3』として生まれたのが、今回の『ターミネーター:新起動 ジェニシス』なのです。

 結果は?伝説の映画『ターミネーター』は見事に復活を遂げました。J.キャメロンを満足させ、私達の期待をはるかに超える展開。そして予想外のドンデン返し!1・2のファン必見の"3"の誕生です。配給会社は『ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション』との2本で100億円の興収目標を掲げていますが、『ターミネーター:新起動 ジェニシス』は伝説の"3"として、1作品で100億も夢ではない仕上りです。全世界公開は7月2日。日本公開は7月10日(金)です。ご期待ください。

 6月に全米で封切られ、映画史上No.1のオープニング記録を打ち建てるという大事件を起こした『ジュラシック・ワールド』は、空前の大ヒットを受けて日本での公開が8月5日(水)に前倒しになりました。配給会社はこれ1作で興収100億円の目標を掲げていて、この夏の本命と目されています。恐竜=『ジュラシック・パーク』という強烈な刷り込みがある私たちにとって、恐竜テーマパーク=『ジュラシック・ワールド』はとにかく行ってみたいあこがれの場所。しかも今回は、DNAを操作して新種の巨大恐竜を作ってしまい、それが暴走して人間に襲いかかるというお話です。製作総指揮のスピルバーグらしい、スリルと冒険に満ちた夏休みにぴったりなエンターテイメントです。

 先週全米公開され、あの『アナ雪』を超えるスタートを切ったディズニーの『インサイドヘッド』は、日本でもファミリー・ピクチャーとして大ヒットが見込まれています。ピクサー20周年記念作品となる、私たちの頭の中のお話です。まだ試写は観られていませんが、とても期待しています。日本公開は7月18日(土)です。

 日本映画で最大のヒットを期待されているのは『HERO』です。2001年にTVシリーズが始まり、2007年に映画化され、その年の日本映画最大のヒット作になりました。去年、久々にTVの第2シーズンが放映され、この夏、映画の第2弾が公開されます。TVシリーズと同じく北川景子が事務官ですが、初代事務官の松たか子も大阪で検事になって登場し、見どころ満点です。前作は興行収入81.5億円。この記録にどこまで迫れるか、期待の大きな作品です。

 この夏、私が日本映画で一番期待しているのは、細田守監督の『バケモノの子』です。スタジオジブリの宮崎駿監督が引退を表明して、日本のアニメ界で最も期待の高まっているのが細田守監督なのです。

 手がけた作品すべてが傑作と高い評価を受け、'06年『時をかける少女』が2.6億円。'09年『サマーウォーズ』が16.5億円。'12年『おおかみこどもの雨と雪』が42.2億円と興収・動員数もうなぎのぼり。『バケモノの子』は完成前に世界セールスが成約しているほど、期待のアニメーション監督なのです。

 今回は、人間の世界・渋谷と、バケモノの世界・渋天街で、バケモノと少年の奇妙な師弟関係を軸に修業と少年の成長を描きます。

 細田監督は、自分に息子が生まれたのをきっかけに、「子供がこの世の中で、どうやって成長して大きくなっていくのだろう」と考え始め、この作品につながったと話しています。子供が生まれたばかりで、その成長を考える中から、これだけのストーリーを生み出すというのは、さすがに傑出したアニメ作家です。『バケモノの子』は、私達の期待を裏切らない満足度の高い一作となりました。

 フォーラムは、こういう映画を当てられる映画館でありたいと、試写を観ながらしみじみと思いました。観客のクチコミで大ヒットさせ、『HERO』を超える大ヒットを実現しましょう。何を一番ヒットさせるか決めるのは観客の力なのですから。

 作品の大きさでは『HERO』や『バケモノの子』とは比較になりませんが、戦後70年ということでリメイクされた『日本のいちばん長い日』にもご注目ください。集団的自衛権や安保法制に揺れるこの夏ですが、日本の70年の平和は憲法9条に守られたものです。しかし70年前、当時の軍人たちは、本土決戦と2,000万人の特攻でこの戦争に勝てると主張したのです。またそんな時代を作ろうとしている憲法違反の安倍内閣を早く終わらせないと、日本はとんでもないことになります。映画を観て、次に行動してください。

2015年6月25日
(フォーラムネットワーク 代表 長澤裕二)