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2019.3.13

モノクロの豊かな階調が心揺さぶる『ROMA/ローマ』

『ROMA/ローマ』急遽上映決定!

 

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 第91回アカデミー賞監督賞・撮影賞・外国語映画賞3部門受賞、アルフォンソ・キュアロン監督『ROMA/ローマ』を3月22日(金)より急遽上映いたします。吸い込まれそうなモノクローム映像で、メキシコシティのローマ地区に暮らす一家を家政婦の視点から描いた、圧倒的な傑作です。ぜひスクリーンでご鑑賞ください。【R15+】

 

モノクロの豊かな階調が心揺さぶる『ROMA/ローマ』

 

 紆余曲折を経て、ついに『ROMA/ローマ』がフォーラムにもやってきます。昨年末にネットフリックスで全世界同時配信されて以来、美しいモノクロームで抒情的に描かれるメキシコの中流家庭と家政婦の物語が、世界中の映画ファンの心を捕らえて離さない傑作です。舞台は政治的混乱のさなかの70年代のメキシコシティ・ローマ地区。アルフォンソ・キュアロン監督自身の個人的な記憶がもとになっているだけあって、画面の隅々にまで愛情を注いだかのような緻密なディテールに、何度も胸が締め付けられます。これこそ映画館のスクリーンで最大限に堪能したいと思っていた作品なので、劇場公開が決まって本当に良かったです。

 

 さて、本作はクオリティの高さがゆえに、映画界の今後の方向性を占う意味でも非常に重要な作品となりました。ご存知の通り本年度の米国アカデミー賞では、配信映画でスペイン語にも関わらず作品賞を含む10部門にノミネートされ、監督賞など3部門を受賞する快挙を果たしました。キュアロン監督は『ゼロ・グラビティ』で大成功した後、長年温めてきたパーソナルな『ROMA/ローマ』に着手しましたが、大作志向の強いハリウッドでは資金集めが難航し、そこで出資を申し出たのが映像配信会社の最大手、ネットフリックスでした。過去にも配信を前提に製作された作品は数多くありましたが、『ROMA/ローマ』の大躍進により、これまで劇場映画とテレビ映画を明確に線引きしてきた米国映画界では、新たな配信映画というカテゴリーを巡る議論がさらなる盛り上がりを見せています。

 

 ネットフリックスは来年のアカデミー賞を見据えて、製作費が膨らみ過ぎて中止の危機にあったマーティン・スコセッシ監督のギャング映画『ジ・アイリッシュマン(原題)』を買い取りました。ロバート・デ・ニーロ、アル・パチーノら大スターが集い、最新の若返りCG技術も駆使するため製作費は200億円とも言われています。配信会社の資金によって念願の企画を実現できる作り手側と、そういう映画こそ劇場で観たいと願う観客側のジレンマはしばらく続きそうです。今回の『ROMA/ローマ』公開には、これが成功すればスコセッシの新作もスクリーンで観られるかもしれないという願いも込められています。どうかお見逃しなく! 

(フォーラムシネマネットワーク 番組編成 長澤 綾)

 

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