メッセージ from フォーラム
『心が叫びたがってるんだ。』と『君の膵臓をたべたい』
2017.6.23
(C)2017映画「心が叫びたがってるんだ。」製作委員会 (C)超平和バスターズ (C)2017「君の膵臓をたべたい」製作委員会 (C)住野よる/双葉社
『心が叫びたがってるんだ。』公式サイト 『君の膵臓をたべたい』公式サイト
娯楽映画の王者が群雄割拠する夏シーズンがいよいよ始まります。トップバッターはシリーズ最終作となる『パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊』7月1日(土)公開です。これまでの謎が次々と明らかになって、「そうだったのか」と納得しながら楽しめます。シリーズ第1作『パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち』から数えて早や14年。これまでDVDやTV放映でしか観たことのない方も多いと思いますが、最後の作品はぜひ大迫力の劇場でご覧ください。毎回、100億前後の大ヒットを記録してきた、歴史に残る名シリーズです。今回も100億超えを期待しています。
翌週7月8日(土)からは『メアリと魔女の花』が始まります。スタジオジブリの正統後継者といえる米林宏昌監督の『借りぐらしのアリエッティ』『思い出のマーニー』に続く3作目です。ジブリ制作部門の解散に伴って、ジブリの仲間たちと新たに自身のスタジオポノックを立ち上げての初回作。期待に違わぬ大ヒットが予想される注目の作品です。
娯楽映画全開の夏シーズンに、感動できる映画にこだわるのは少々無理がありますが、2年前、オリジナルアニメで登場して11億円というスマッシュヒットになった『心が叫びたがってるんだ。』の実写版は、アニメ版以上の感動作に仕上がりました。クラスメイト全員で地域ふれあい交流会でのミュージカルを準備し、迎えた本番当日のクライマックスシーンは、劇映画化による圧倒的な量感に感動します。これは、オリジナルアニメをも大きく超えました。この夏イチオシのおすすめ映画です。
7月28日(金)からの『君の膵臓をたべたい』は、タイトルにギョッとさせられますが、原作を読んだら、重い膵臓の病気で余命1年を宣告されている高2女子と、人との関わりを一切持たず、読書だけを友に暮らす同級生男子との純愛ものでした。しかし映画は、原作に新たな視点を加え、より幅広い年齢層の人々が共感と感動をもって泣ける、したたかな作品になりました。
最高の娯楽作『パイレーツ』から、夏の定番ジブリの血を引く『メアリ』、大人を号泣させる『ココサケ』『キミスイ』まで、今年の夏は粒ぞろいの映画が勢揃いしました。この夏は映画三昧の毎日をお楽しみください。
2017年6月23日
フォーラムシネマネットワーク代表 長澤裕二
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