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外国映画の"復興"に期待!

2012.6.1

 ティム・バートン監督、ジョニー・デップ主演の『ダーク・シャドウ』が、外国映画では久々のクリーンヒットとなりました。全米とほぼ同時期の公開ということで、直前まで映画の内容に関する情報がほとんど入って来なくて、どうなるんだろうと心配していたのですが、公開直前にジョニー・デップとティム・バートン監督が来日して一気に宣伝が広がり、19日、20日の2日間で4億円という素晴らしいスタートになりました。クチコミでさらに広がって、30億円へ伸びてもらいたいと思います。

 さて、今週末からは、初夏最大の大作となる『メン・イン・ブラック3』が公開されます。シリーズ3作目となる今回は初の3D、そしてトミー・リー・ジョーンズの若き時代にタイムスリップして、ウィル・スミスとのコンビがどのように生まれたかを描く、深~い映画になりました。ただし、高所恐怖症の人にはちょっと怖すぎます。あの高さから飛び込まないとタイムスリップできないなんて! 時々目をつぶりながら、3Dでお楽しみください。この映画の3Dは画面が明るいのでとても見やすいです。何とか50億円超えの大ヒットを期待しています。

 6月15日公開の『スノーホワイト』は、童話の愛らしい“白雪姫”ではなく、中世の甲冑をまとった“戦う白雪姫”の物語です。『アリス・イン・ワンダーランド』のスタッフが、今回はどのような世界観を作りだしてくれるのか、楽しみにしましょう。

 そしていよいよ、『アメイジング・スパイダーマン』が、この夏の大本命として、6月23日、24日の先行上映からスタートします。キャストも一新した新たなシリーズとしての再スタートです。まだ予告篇しか見られませんが、“アメイジング”にふさわしい映像にあふれています。配給会社の目標はズバリ100 億円です。

 この夏の外国映画の大作としては、7月28日公開の『ダークナイト ライジング』、8月10日の『トータル・リコール』、8月17日の『アベンジャーズ』、8月24日の『プロメテウス』があります。アメコミのヒーローが大集合する『アベンジャーズ』は、すでに全世界で記録的な大ヒットをしており、『アメイジング・スパイダーマン』とともに日本でも100億円を狙える大作です。昨年1800億円まで落ち込んだ日本の興行収入を2000億円のレベルにまで復興させるには、この夏の外国映画のヒットがとても肝心です。是非、応援してください。

 日本映画は、『テルマエ・ロマエ』が驚きのある面白さがクチコミでさらに広がって、大ヒットを持続しています。7月の『海猿』は50億円から100億円の間を狙う大作です。そして、高倉健主演の『あなたへ』、シリーズ最終作『踊る大捜査線』と続きます。

 この夏は、アニメーションも期待作がそろっています。山形県米沢市出身のますむらひろしがキャラクターデザインをした『グスコーブドリの伝記』は、『銀河鉄道の夜』以来の“宮澤賢治ワールド”を新たに作り上げました。先日試写を観ましたが、実に哲学的な、大人の眼に堪える名作です。

 7月21日からの日米アニメ対決は、ピクサー最新作『メリダとおそろしの森』と、日本の俊英、細田守監督作『おおかみこどもの雨と雪』。どちらも実績のあるスタッフのオリジナルアニメです。完成がとても楽しみです。

 ところで、7月7日公開の『崖っぷちの男』は早々に試写を観ましたが、ストーリーがどう展開するのか、まったく予想がつかず、とても楽しめました。これはおすすめです。あまり予備知識を入れずに、いきなりご覧ください。絶対損はさせません!

2012年5月25日
(フォーラムネットワーク 代表 長澤裕二)

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