メッセージ from フォーラム
31年目のスタートにあたって
2014.8.1
7月はフォーラムの30周年ということで、記念誌を発刊したり、パーティを開いたり、新聞等の取材を受けたりと、普段ないことが次々と押しかけて、この稿に向かうのが2週間も遅れてしまいました。
30周年記念として『ひまわり』を上映しましたが、久しぶりの方々と、たくさん会うことができました。また、早々に前売券が完売して、ご覧いただけない方がたくさん出てしまい、申し訳ありませんでした。
30周年イベントはこれで終わりではなく、今年いっぱい企画を続けたいと思っています。懲りずにお付き合いください。
さて、夏前半、7月の全国の映画の景況は、前年比85%程度と、ちょっと残念な結果になりました。しかし8月は『るろうに剣心 京都大火編』『STAND BY ME ドラえもん』『トランスフォーマー/ロストエイジ』『宇宙兄弟#0』がまずまずのスタートで何とか盛り返してくれると期待しています。
10月に山形市幸町に登山用品の専門店「モンベル」が開業するのに合わせて、「山の恵みの映画たち」の特集上映があります。企画はYIDFF(山形国際ドキュメンタリー映画祭)ですが、フォーラムの企画上映も同時に行います。4年前から県内の山々に登り始め、2年前から山の会に入り、県外の山々にも出かけている私としては、とても楽しみな企画です。山を楽しんでいる仲間たちよ、いっしょに映画も楽しみましょう。
9月、10月と『柘榴坂の仇討』『蜩の記』という2本の文芸時代劇作品が公開されます。松竹、東宝という日本映画の名門が激突! というのも久々で、どんな結果になるのか楽しみです。ファンの方々には2本とも見ていただきたいと思っています。
単館系の秀作は『her 世界でひとつの彼女』『マダム・イン・ニューヨーク』がダントツのおすすめです。カラーの違う2本ですが、ぜひお楽しみください。
でも、実は一番のおすすめは、たった1週間しか上映しない『ディス/コネクト』です。いまの時代に生きている私たちの置かれた状況が、これでもか!と云わんばかりに押しかけてきます。ある意味、とてもコワい映画でもあります。
『怪しい彼女』も着想はとても面白いのですが、20歳の彼女が実は70歳というギャップを、すんない受け入れ、作品世界に入れるかどうかで、評価が分かれる映画でしょう。気を付けてお楽しみください。
『フライト・ゲーム』『イントゥ・ザ・ストーム』は何ということのない娯楽映画ですが、手に汗握って楽しめました。娯楽映画はサービス精神としっかりした完成度が大切です。お楽しみいただけます。
イオンシネマ天童の開業により、山形県は県民ひとりあたりのスクリーン数が、日本一多くなりました。そんな厳しい経営環境の中で、フォーラムは31年目に突入しました。映画ファンのための映画館として、フォーラムはこれからも精いっぱい努力してまいります。皆様のあたたかいご支援をお願い申し上げます。
2014年8月12日
(フォーラムネットワーク 代表 長澤裕二)
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