メッセージ from フォーラム
宮澤啓君のこと―
2018.9.18
フォーラム創業時からのメンバーで、フォーラムの移動上映部門、山形県映画センターの副代表、宮澤啓君が9月9日に亡くなりました。63歳でした。
彼は1982年にフォーラム建設の母体となった映画サークル「山形えいあいれん」に参加し、またたく間に運営の中心メンバーとなり、「市民の映画館を建設する会」の理事として、株式会社フォーラム運営委員会の株主18名のひとりとなりました。当時は会社員として意に沿わない仕事の苦労なども語っておりました。
山形国際ドキュメンタリー映画祭には立ち上げから関わっていましたが、それまで勤めていた会社を辞め、映画祭の事務局に入りました。12年にわたって苦労を重ねてドキュメンタリー映画祭を有数の映画祭に育て上げましたが、無理がたたったのか、体調を崩して退職しました。
11年前からは第3の職場となった山形県映画センターに移りました。当時の映画センターは有力メンバーが退職して、実質的には活動休止状態にありました。彼は山形県内の各地に足を運び、上映普及活動家を掘りおこし、育成して県内各地に上映運動を作り上げ、さらに近年は福島県、宮城県にまで活動域を広げていました。
また、フォーラム創業のメンバーであったことを生かして、フォーラムの理想を伝えながら、フォーラムの団体鑑賞券を普及する重要な任務もこなしてくれていました。
フォーラムも映画センターもある意味、永久運動です。我々も高齢者に近づき、次の世代を担う若手活動家を育てていかなければなりません。映画センターは3年半前から若手養成に着手した矢先でした。
36年間、いて当たり前になっていた宮澤君を失い、まさに茫然自失の日々を送っています。失って初めて彼のかけがえのない大きさに気付かされました。
心からご冥福をお祈りいたします。
2018.9.17
フォーラムシネマネットワーク 代表 長澤裕二
宮澤 啓
1954.9.28 - 2018.9.9
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