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2本のターザン映画と日米オリジナルアニメ『ペット』と『君の名は。』

2016.7.1

201607_kiminonaha© 2016「君の名は。」製作委員会

『君の名は。』公式サイトはこちら

 今年の夏はターザン映画が2本も公開されます。8月11日(木・祝)からの『ジャングル・ブック』は、ディズニー・アニメの『ジャングル・ブック』の実写版。主役の少年以外の登場人物はすべてCGだというのですが、とにかく"リアル"。全世代、家族全員で楽しめますので、大ヒットの期待が高まります。 7月30日(土)からの『ターザン:REBORN』は植民地時代のコンゴを舞台にした、リアリティのある重いお話。とは言っても、さらわれた奥さんを救出しようと努力するターザンはカッコいいヒーローです。ターザンの原像を見るようなワクワク感が味わえます。映画ファンの方はぜひこの2本、観比べていただければと思います。

 さて、8月はシリーズ物じゃない"オリジナル・アニメ"が日米から登場します。 8月11日(木・祝)からの『ペット』は『ミニオンズ』で人々の心をつかんだユニバーサルスタジオ/イルミネーションの最新作。ニューヨークのアパートで飼われているペットたちが、ご主人たちが出かけたあと、いかに大騒ぎを繰り広げるかというお話で、じっくりとシナリオを練りこんで、多くの人々の知恵を結集して作った集団製作の大傑作です。登場人物(ペットだから登場動物?)たちのキャラクターが映画が始まってすぐ際立ち、予想以上のストーリー展開で楽しめます。大人から子供まで、自分の視点で楽しめるスグレモノです。クチコミも十分に期待できるので、50億円以上の大ヒットになると見込んでいます。

 一方、日本代表の『君の名は。』は、『秒速5センチメートル』『言の葉の庭』の新海誠監督の最新作で、初のメジャー作品。今回が6作目ですが、数々の受賞歴もあり、どうして今までメジャー公開作がないのか不思議なぐらいの作家なのです。今回は全くのオリジナルながら、宇宙に広がるようなスケール感と、時空を超えるような壮大な愛の物語で、まさに新海誠ワールド全開の日本のアニメーションの新しい大作家の誕生を印象づけた作品の登場です。細田守の『サマーウォーズ』に劣らぬインパクトはありますし、新海誠の知名度は、当時の細田守以上になっていますから、今回は20億円以上の大ヒットになると予測しています。大人の鑑賞に耐える、心ときめくストーリーです。お楽しみください。

 8月27日(土)公開の『後妻業の女』は、ほぼ30年前に公開された伊丹十三監督の『マルサの女』を彷彿とさせる、シリアス喜劇です。"マルサ"は税務査察官というリッパな職業でしたが、"後妻業"という職業があることは、今回の映画で初めて知りました。テロや殺人のニュースが連日報じられるような世相の中で、あまりにもリアリティのある新しい職業です。ささやかな老後を楽しんでいる皆さん、「後妻業の女」の餌食にならないよう、この映画を観て、大笑いしながら学習してください。

2016年7月22日
(フォーラムネットワーク 代表 長澤裕二)

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