メッセージ from フォーラム
『旅猫リポート』『止められるか、俺たちを』『人魚の眠る家』『スマホを落としただけなのに』『斬、』『ボヘミアン・ラプソディ』『華氏119』
2018.10.23
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(C)2018 若松プロダクション (C)SHINYA TSUKAMOTO/KAIJYU THEATER
先月、作品について書かなかったので10月上映の作品から。
イチオシは10月26日(金)公開の『旅猫リポート』。ある事情で猫を飼い続けることができなくなって、里親候補を訪ね歩く物語です。原作も好きですが、今回は映画がいい。動物好きはもちろん、ペットが苦手な人にもおすすめです。
アート系、単館系からはこちらも26日(金)公開の『止められるか、俺たちを』をおすすめします。若松孝二監督は自分の映画が完成すると、俳優を伴って各地のフォーラムを全部キャンペーンで廻ってくれましたが、若き日の若松プロをそのまま映画にしたのが、今回の『止められるか、俺たちを』です。若松監督は2012年に亡くなってしまいましたが、若き日の若松監督を演じた井浦新さんは、本当に若松監督がよみがえったみたいでびっくりします。
若松監督にならって、白石和彌監督と、井浦新さんが今週の土曜、日曜と6ヶ所のフォーラムをキャンペーンで廻っていただけることになりました。さらに土曜日にはタモト清嵐さん、日曜日には藤原季節さんもキャンペーンに加わって、どんなお話が聞けるのか楽しみです。すでに満席だったり、追加上映を決めた劇場もありますが、ぜひ熱烈に歓迎していただきたいと思います。
さて11月は観るべき映画が目白押しです。
まずは11月16日(金)公開の『人魚の眠る家』です。これを観るまで臓器移植を前提とする場合のみ脳死を人の死とし、臓器移植をしない場合は心臓停止が人の死とされているなんて知りませんでした。難しく重いテーマのように思えるかもしれませんが、難しくはなく、圧倒的に泣かされる作品です。
11月2日(金)公開の『スマホを落としただけなのに』は、映画としての感動というよりは、スマホを軽く考えている人々への警告とも言うべきものでしょうか。悪意のある人にスマホを拾われたらとんでもないことになりますよ、という実例を見せられた感じです。
外国映画では11月23日(金)公開の『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』が一番の話題作になります。今回はなんとしても100億を超えたいと配給会社の期待は高まっています。今週金曜日の試写がとても楽しみです。
アート系、単館系からのイチオシは11月24日(土)公開の『斬、』。戦後70年に『野火』で戦争と向き合い、毎年上映し続けるこだわりを見せた塚本晋也監督が、今度は人を斬ることにためらいをもつ侍を描きます。塚本監督のこだわりをとくとご覧ください。フォーラムは全地区上映なのでロードショー作品と思われる方もいるかと思いますが、全国で100館に満たない公開規模の、れっきとしたアート系作品です。上映館の選定は監督と劇場の相思相愛関係のなせる技か。ぜひ公式サイトでご確認ください。
その他、今月の気になる作品は『スターリンの葬送狂騒曲』『クレイジー・リッチ!』『1987、ある闘いの真実』『教誨師』など、ぜひご覧いただきたいと思います。
2018.10.22
追加です。
『ボヘミアン・ラプソディ』が曲名であることを知らず、唯一聞いたことのある「ウィ・ウィル・ロック・ユー」がクイーンの曲であることを知らないほどのロック音痴の私でも、この映画には魅せられました。誰にとっても期待以上の映画だと断言します。今年2月に公開した『グレイテスト・ショーマン』のようにじわじわとクチコミが効いて50億円を目指せる、そんな満足度の高い映画です。クイーン好きなら必ずご覧になって、クチコミの発信源になってください。いい映画は観客の力で大ヒットさせましょう。フォーラム全地区で11月9日(金)公開です。
11月2日(金)からの『華氏119』は、同発は仙台だけで、他の地区は12月以降の公開となります。2年前、トランプが大統領選に勝利したときは全世界が「まさか!」と思いましたが、トランプ本人が一番「まさか?」と思ったというマイケル・ムーアの分析は笑えます。あと2年のトランプ時代を生き抜くために、しっかりおさらいしましょう。
11月1日(木)からの『ビブリア古書堂の事件手帖』も今週観直しました。娯楽映画としてはやはり一級品だと思います。11月は本当にレベルが高い!
今日これから『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』の試写がありますが、これは来月にしましょう。今月は観るべき映画が多すぎます。
2018.10.26
フォーラムシネマネットワーク 代表 長澤裕二
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