ある裕福な家庭の父親が刑務所に収監された。息子が交通事故で男を死なせ、その罪を被ったのだ。そして時は過ぎ、刑期を終えた父の帰還を祝う宴の準備が進められていた。収監されている間、協力して家族と家計を守っていた妻と息子は、亡くなった男の妻子を引き取り、使用人として面倒を見ていた。しかし、宴の日が近づくにつれて再び後ろめたさと悲しみが湧き上がってくる。貧しい被害者家族と裕福な加害者家族、“失った者” と “失わせた者” の間の平穏はかき乱されていき…。『ローサは密告された』などで社会の暗部を抉ってきたフィリピンの鬼才、ブリランテ・メンドーサが贈る「家族」のドラマ。