ロミオとジュリエット/英国ロイヤル・バレエ&オペラ in シネマ 2024/25Romeo and Juliet
(C) 2019 ROH. Photograph by Helen Maybanks
金子扶生×ワディム・ムンタギロフのスターペアがロマンティックに熱演‼ケネス・マクミラン振付で今なお輝く、古典バレエ不朽の名作『ロミオとジュリエット』
1965年に初演されて以来、ケネス・マクミラン振付のバレエ『ロミオとジュリエット』は、世界中で現代バレエの偉大な古典として高く評価され続けています。英国ロイヤル・バレエでは、ルドルフ・ヌレエフとマーゴ・フォンテーンという伝説的なダンサーによる初演から550回以上も上演され、今なお新鮮な魅力と芸術的輝きを放ち続けています。マクミランの細やかな心理描写を盛り込んだ振付、プロコフィエフの壮大かつドラマティックな音楽、そして人間の感情をリアルに映し出す演技が融合し、数多くある同テーマのバレエ作品の中でも決定版、不朽の名作と称されています。演劇的表現を得意とするロイヤル・バレエにとって、本作は最も重要なレパートリーのひとつであり、今も世界中のバレエ団で上演され続けていますが、本家ロイヤルの完成度は他の追随を許しません。
2023年夏のロイヤル・バレエ来日公演では、全8回の上演すべてに異なる主演ペアを起用。その層の厚さと表現の多様性は大きな話題を呼びました。マクミランは主演ダンサーに自由な解釈の余地を与え、演じる人によってまったく異なる物語が立ち上がるのも本作の大きな魅力。何度観ても見飽きることはありません。
また、ニコラス・ジョージアディスによる美術と衣裳は、ルネサンス期のヴェローナを鮮やかに再現。賑わう市場から一転、剣を交える緊張感あふれる場面へと移り、やがて悲劇が訪れます。3つの美しいパ・ド・ドゥを核に、プロコフィエフの音楽が観客の心を物語の頂点へと導きます。
名家の争いに巻き込まれた若者たちの悲劇は、戦争や分断が続く現代社会とも響き合う普遍的テーマを持ち、ミュージカル『ウエスト・サイド物語』などにも影響を与えました。最近では、家制度に抗い愛を貫くジュリエットを「最初のフェミニスト」と捉える解釈も注目を集めています。
今回のシネマシーズン『ロミオとジュリエット』では、今やロイヤル・バレエを代表するプリンシパルとなった金子扶生がジュリエットを、ロイヤル最高の貴公子と評される世界的スター、ワディム・ムンタギロフがロミオを演じています。近年世界各地で共演を重ねてきたこの話題のペアは、息もぴったりに運命に翻弄される恋人たちを情熱的かつロマンティックに演じ、絶賛を集めました。人形遊びをする少女から大人へと成長し、無理解な大人に立ち向かうジュリエット像を金子が繊細に体現し、ムンタギロフは貴公子ではなく等身大の青年ロミオを演じて新境地を開いています。二人によるバルコニーや寝室のパ・ド・ドゥ、悲劇的なラストに至るまで、深い陶酔と感動が観客を包みます。さらに、ティボルトを強烈な存在感で演じるのは、ロイヤル・バレエのプリンシパルであり、屈指の演技派として知られる平野亮一。悪役としての堂々たる立ち姿と大人の色気で観客の視線を集めます。そして、マンドリン・ダンスでは若手ソリスト・五十嵐大地が驚くほどの跳躍と鮮やかな技術を披露し、今後の躍進が期待されています。
シネマシーズンの幕間には、司会のダーシー・バッセルによる、スチュアート・キャシディのソード・ファイト解説や、主演陣のインタビュー、リハーサル映像、ルネサンス風ヘアメイクの舞台裏など、見どころ満載の特別映像が登場。世界最高峰のロイヤル・バレエのスターたちの演技による世界最高のラブストーリーを、映画館で楽しんでください。
ストーリー
キャピュレット家のジュリエットとモンタギュー家のロミオは情熱的な恋に落ちるが、二つの家は対立している。ひそかに結婚する二人だが、運命のいたずらによりロミオはジュリエットの従兄弟ティボルトと決闘し、彼を殺してしまう。ロミオは罰としてヴェローナから追放される。
ジュリエットは両親によってパリスとの結婚を強いられるが、それを逃れるために毒薬を飲んで仮死状態となって、ロミオの元に行く計画を立てる。だが彼女のメッセージはロミオには届かず、ジュリエットの死の知らせを聞いて戻ってきたロミオはキャピュレット家の墓所で命を絶つ。仮死状態から目覚めたジュリエットはロミオの亡骸を発見し、胸を刺して後を追う。
鑑賞料金:一般3,700円 / 学生2,500円
予告編
※予告編をご覧いただけます。
- 【公開日】
- 2025年6月6日
- 【上映時間】
- 分
- 【上映期間】
- 6/6(金)~6/12(木)
- 【公開日】
- 2025年6月6日
- 【上映時間】
- 分
- 【上映期間】
- 6/6(金)~6/12(木)