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2020.2.15

渦中の映画であり、現在進行形の映画ともいえる
『Fukushima 50』

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 全電源喪失により6基中4基の原子炉が日替わりで危機的状況に陥り、3基がメルトダウンを起こし、大量の放射性物質を環境にまき散らした福島第一原子力発電所の過酷事故。全町全村避難を強いられた自治体住民を中心に16万もの人々が土地を追われ、放射性プルームが降った福島県中通り一帯や北関東圏のホットスポットエリアからは多くの親が自主避難という選択を採りました。その後、放射線をめぐるとらえ方の差異をめぐり、分断や亀裂という癒えない傷がもたらされました。発災直後の一週間は荒ぶる原発を前に、誰もが日本の壊滅を一瞬、妄想したほどでした。あのとき現場では一体、何があったのか。映画『Fukushima 50』は、一号機の中央制御室にいた伊崎当直長以下職員たちと、吉田第一原発所長が陣取る免震重要棟の人々、それぞれの葛藤と苦悩を描くことでそのことをあぶりだそうとします。

 

 

 発災以降、丸9年。これまで福島原発事故を取りあげた映画はあまた作られてきましたが、本作は邦画メジャーが正面から事故を直視した初の映画です。福島第一原発事故は、溶け落ちた800〜900トンともいわれる溶融デブリの取り出し方法の目途すら立っていないという意味においても、膨大な除染廃棄物の最終処分場の選定や大量の汚染水処理方法も決まらないという意味においても、終息したとは到底いえない、いまだ渦中の事態にあります。一方で、東京五輪という盛時が開催される今年は、福島は過去のものとしたいという同調抑圧が支配的です。そんな状況下で、サブカルチャーに一体どんなことが可能かと、若松節朗監督は試みています。彼の過去作『沈まぬ太陽』が、日航機墜落事故というミクロから日本の会社組織が抱える構造的病理というマクロの問題へと飛躍させたように、『Fukushima 50』も福島原発事故を、改めてもう一度世代的な、大きな意識の枠組みに捉え直すことを企図しています。また『Fukushima 50』は、もしかすると日本国民で福島県民だけは違った見方をするかもしれません。あるいは、そうでもないかもしれません。その受け止め方の差異も含め、極めて興味深い映画になるはずです。

 

 

(フォーラム福島 支配人 阿部 泰宏)

 

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(C)2020「Fukushima 50」製作委員会

 

 

 

 

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